適材適所

2月12日(土)、家づくりセミナーを弊社にて開催しました。
家づくりを計画中の6組10名の方が参加されました。
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●第1部 稚内珪藻頁岩左官材「ダイアトムウォール」メーカー、㈱アベルコの
市原氏、井澤氏による講義です。
巷にあふれる珪藻土との性能、機能の比較(調湿・消臭・安全性)を多くの実験データに基づき説明、
優れた消臭機能を実演で確認しました。
珪藻土が日本の気候風土、高気密化する最近の日本の住まいに適していることを
ご理解いただけたと思います。
ダイアトムウォールは他の珪藻土に比べ、割れ、はがれにくさも特徴のひとつです。
政府系の建物や、高齢者施設にも積極的に採用されています。
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協力業者の日湘工業さんによる実演。 鮮やかな職人技に目を奪われています!?
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3名の方に代表して左官体験をしていただきました。
コテの扱いと、思うように伸びない材料に、初めはてこずりました。
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今日の司会進行、左官経験豊富な?営業Y氏も挑戦。
皆さんの熱い視線に緊張したのか、コテがスベリました…がやはり上手です(フォロー)。
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●第2部 ㈱山長商店 真鍋氏による構造材(檜・杉)の講義です。
「適材適所」という熟語があるように、山長商店の樹は種を植えられる
ときから、木造建築の優れた構造材として生きていくため
60年以上の時と、3代に渡る手を経て出荷されます。
1本の樹の中でも、それぞれの部位の特徴を最大限に活かし
柱材、横架材、羽柄と使い分けられ、二度めの生を生き続けます。
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今日蒔く種は次々世代の収穫のため、というお話しに
未来へ残し伝えていく仕事の尊さに、また感動を覚えました。
このような、世界に誇る林業技術が、安い外材に頼る建築業界の
影響で苦しい状況にあるをことが残念でなりません。
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「林業家の見えない努力に、頭がさがります。」と感想をいくつもいただきました。
同じ「木」と呼ばれる材料でも、目的を持ち・手を掛けて育てられた木の性能と
耐久性の差と違いを深く理解していただけたと思います。
日本の樹が優れているから、日本の樹で家を建てる…あたりまえで自然なことを
もう一度取り戻していけたら、と思います。
生産者の方より直接お話ししていただき、どういう理念を持って
研究、開発しているかということから知ることで
製品への信頼感、安心感はより深くなります。
家づくりを考えるとき、何を基準に選択していったらよいか、
がはっきりと見えてくると思います。
寒い日にもかかわらず、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
(高橋眞理)