大事にされている庭を出来るだけ残しながら、既存の建物よりボリュームを抑えて計画しています。道路より敷地は5m程上がっており、北西側に眺望が開けています。反対に、南側は隣家の擁壁・建物が迫っており、採光計画が難しい土地でした。そこで、基本的には「コの字の平屋」の平面計画とし、一部寝室のある2階屋を北側に配置して、西から東に下がるように大きな片流れの屋根を架けました。これにより、中庭に十分に朝日が入るようにしています。キッチンと水廻りは擁壁側に直線的に配置して動線もよく、中庭と西側の景色を楽しめる居間を真ん中に配置。障子で開放できる和室を北側に、中庭に面してもう一つの寝室をレイアウトしています。8帖の中庭ながら、陽の光が多く入る居間が実現できています。